
障害者手帳をお持ちの方の中には、「手帳を毎回持ち歩くのが大変」「窓口で手帳を取り出すのが少し恥ずかしい」と感じた経験がある方もいらっしゃるかもしれません。そんな悩みを解決してくれるのが、お持ちのスマートフォンが障害者手帳の代わりになるアプリ「ミライロID」です。
ミライロIDを使えば、障害者手帳の情報をスマホでスマートに提示でき、割引やクーポンなどのお得な機能も利用できます。この記事では、ミライロIDの基本的な知識から、具体的なメリット・デメリット、登録方法、そして実際の使い方までを分かりやすく解説します。
この記事を読めば、ミライロIDがあなたの生活をより便利で快適にするためのツールであることがわかります。ご自身に合った使い方を見つけて、日々の暮らしに役立ててみてください。
スマホが障害者手帳になる「ミライロID」とは?
ミライロIDは、株式会社ミライロが開発・運営する、障害者手帳の情報をスマートフォン内に登録し、手帳の代わりに提示できるデジタル障害者手帳アプリです。
これまでは、外出先で割引などを受ける際には、常に紙の障害者手帳を携帯し、必要に応じてカバンから取り出して提示する必要がありました。しかし、ミライロIDを使えば、アプリの画面を見せるだけで、紙の手帳と同じように本人確認や割引の適用を受けることができます。
多くの交通機関や商業施設、自治体などで導入が進んでおり、障害のある方の外出をよりスムーズで快適にするためのツールとして、急速に普及が進んでいます。
ミライロIDで登録できる手帳の種類
ミライロIDには、現在、以下の3種類の障害者手帳を登録することが可能です。
- 身体障害者手帳
- 療育手帳
- 精神障害者保健福祉手帳
お手持ちの手帳の種類が対象であれば、アプリをダウンロードして情報を登録することで、すぐに利用を開始できます。登録は無料で行えるため、スマートフォンをお持ちの方は、気軽に試してみることができます。
運営会社は「株式会社ミライロ」
ミライロIDを運営しているのは、「障害のない社会をつくる」をビジョンに掲げる株式会社ミライロです。同社は、障害のある当事者の視点から、ユニバーサルデザインのコンサルティングや研修、調査など、多岐にわたる事業を展開しています。
障害に関する深い知見と経験を持つ企業が運営しているため、ユーザーにとって使いやすく、安心して利用できるサービスとなっています。個人情報の取り扱いについても、厳重なセキュリティ対策が講じられており、プライバシーにも配慮されています。
ミライロIDを導入する4つのメリット
ミライロIDを導入することで、日常生活の様々な場面で多くのメリットが生まれます。ここでは、代表的な4つのメリットをご紹介します。
メリット1:手帳の携帯が不要になり、紛失・汚損のリスクが減る
最大のメリットは、紙の障害者手帳を常に持ち歩く必要がなくなることです。スマートフォンは多くの方が日常的に携帯しているため、手帳を忘れる心配がありません。
また、紙の手帳は、長年使っていると汚れたり、破損したりすることがあります。さらに、個人情報が多く記載されているため、万が一紛失してしまった場合のリスクも大きな課題でした。ミライロIDであれば、スマートフォンで管理できるため、紛失や汚損のリスクを大幅に軽減できます。
メリット2:窓口での提示がスムーズになる
これまで、駅の窓口や施設の受付などで割引を受ける際、カバンや財布から手帳を探して取り出すのに手間取った経験はありませんか?ミライロIDを使えば、スマートフォンの画面を提示するだけで済み、非常にスムーズです。
手帳を見せることへの心理的負担が軽減される
人によっては、公共の場で障害者手帳を提示することに、周囲の目が気になり、心理的な抵抗を感じる場合があります。
ミライロIDであれば、一見するとスマートフォンを操作しているようにしか見えないため、手帳そのものを見せるよりも心理的なハードルが低くなります。これにより、これまで利用をためらっていたサービスも、気軽に利用しやすくなるでしょう。
必要な情報をためらわずに伝えられる
ミライロIDには、障害の特性やコミュニケーションに関する配慮、必要なサポートなどを登録しておける「アクセシビリティ機能」があります。
例えば、聴覚に障害があり、筆談でのコミュニケーションを希望する場合や、パニックになりやすい特性があるため、静かな場所で対応してほしいといった要望を、口頭で説明することなく、画面を見せるだけで相手に正確に伝えることができます。これにより、コミュニケーションのハードルが下がり、より安心してサービスを受けられるようになります。
メリット3:アプリならではの限定クーポンや割引が使える
ミライロIDは、単に手帳をデジタル化するだけではありません。アプリの加盟店で利用できる、お得な限定クーポンが配信されています。
飲食店やレジャー施設、オンラインストアなど、様々なジャンルのクーポンがあり、これらを活用することでお得にサービスを利用できます。紙の手帳にはない、デジタルならではの付加価値も大きなメリットの一つです。
メリット4:導入事業者が多く、使える場面が広がっている
ミライロIDは、社会的に広く認知され、多くの事業者で導入が進んでいます。
| カテゴリ | 具体的な導入事業者例 |
|---|---|
| 交通機関 | JR各社、大手私鉄、路線バス、航空会社など |
| 商業施設 | 大手百貨店、ショッピングセンター、コンビニエンスストアなど |
| レジャー・文化施設 | 映画館、美術館、博物館、動物園、水族館など |
| 携帯電話キャリア | NTTドコモ、au、ソフトバンクなど |
| 地方自治体 | 全国の市区町村役場、公営施設など |
上記は一例であり、利用できる場所は日々拡大しています。公式サイトの「使える場所」ページで最新の情報を確認できるため、お出かけ前にチェックしておくと便利です。
ミライロIDの登録方法と使い方
ミライロIDの利用開始は、簡単なステップで完了します。ここでは、アプリのダウンロードから、実際の利用方法までを順を追って解説します。
ステップ1:アプリのダウンロードから初期設定まで
- アプリをダウンロード
- iPhoneをお使いの方は「App Store」、Androidをお使いの方は「Google Play」で「ミライロID」と検索し、アプリをダウンロードします。
- アカウントを作成
-
- アプリを起動し、「新規登録」をタップします。
- 利用規約などを確認し、同意します。
- 電話番号を入力し、SMSで届く認証コードを入力して本人確認を行います。
- ニックネーム、性別、生年月日などの基本情報を入力すれば、アカウント作成は完了です。
ステップ2:障害者手帳の情報を登録と審査
次に、お手持ちの障害者手帳をアプリに登録します。
- 手帳の種類を選択
- 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の中から、ご自身の手帳を選択します。
- 手帳を撮影してアップロード
- スマートフォンのカメラで、手帳の氏名や等級、顔写真などが記載されているページを撮影します。ガイドラインに従って、鮮明に撮影してください。
- 情報を入力
- 手帳に記載されている情報を、画面の指示に従って入力します。
- 審査を待つ
- 登録が完了すると、ミライロID運営事務局による審査が行われます。審査には通常、3〜5営業日ほどかかります。審査が完了すると、アプリに通知が届き、すべての機能が利用できるようになります。
ステップ3:実際に割引を受けるときの画面提示方法
審査が完了すれば、様々な場所でミライロIDを利用できます。
- アプリを起動
- 割引を受けたい施設の窓口やレジで、ミライロIDのアプリを起動します。
- ID画面を提示
- ホーム画面に表示される、自身の障害者手帳情報(ID画面)をスタッフに提示します。
- 必要に応じて追加情報を提示
- 事業者によっては、顔写真のページや、登録情報の詳細ページの提示を求められる場合があります。画面をスワイプすることで簡単に切り替えが可能です。
たったこれだけで、手帳の提示は完了です。クーポンを利用したい場合は、クーポン画面を提示しましょう。慣れれば数秒で提示できるようになり、支払いや手続きが非常にスムーズになります。
利用前に知っておきたい3つのデメリットと注意点
非常に便利なミライロIDですが、利用する上で知っておくべきデメリットや注意点も存在します。事前に理解しておくことで、いざという時に慌てずに対処できます。
注意点1:スマートフォンの充電切れや故障のリスク
ミライロIDはスマートフォンアプリであるため、当然ながらスマートフォンの電源が入っていなければ利用できません。
外出先でスマートフォンの充電が切れてしまったり、予期せぬ故障が発生したりした場合には、手帳情報を提示できなくなってしまいます。長時間の外出の際はモバイルバッテリーを携帯するなど、充電切れ対策をしておくと安心です。また、万が一に備えて、紙の手帳の原本やコピーをカバンに入れておくと、より万全です。
注意点2:導入していない事業者や自治体もまだある
普及が進んでいるとはいえ、現時点ではすべての施設や店舗でミライロIDが利用できるわけではありません。小規模な個人経営の店舗や、一部の自治体施設などでは、まだ導入が進んでいない場合があります。
ミライロIDが使えるかどうかは、施設の入り口や窓口に貼られているステッカーで確認できるほか、公式ウェブサイトの「使える場所」で検索することも可能です。初めて訪れる場所では、事前に確認しておくとスムーズです。
注意点3:公的な本人確認書類としては使えない場面がある
ミライロIDは、あくまで障害者割引などを受ける際に、障害者手帳の情報を提示するためのアプリです。銀行口座の開設や携帯電話の契約など、法律で定められた厳格な本人確認手続き(身分証明)においては、利用できない点に注意が必要です。
運転免許証やマイナンバーカードと同様の公的な身分証明書として求められる場面では、別途、指定された本人確認書類を提示する必要があります。ただし、政府はマイナンバーカードと障害者手帳機能の一体化も進めており、将来的にはデジタルでの本人確認がよりスムーズになることが期待されます。
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ミライロIDのようなデジタルツールは、私たちの生活をより便利で快適にしてくれます。スマートフォンの操作や新しいアプリの利用は、社会とのつながりを保ち、可能性を広げるきっかけにもなります。
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