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就労移行支援事業所の見学とは?当日の流れや服装・確認ポイントを解説

就労移行支援事業所の見学とは?当日の流れや服装・確認ポイントを解説

障害のある方の「働きたい」という気持ちを、専門的なトレーニングや就職活動のサポートを通じて実現に導いてくれる就労移行支援事業所。いざ利用を考えた時、全国に3,000以上あると言われる事業所の中から、どこを選べば良いか迷ってしまいますよね。そんな事業所選びの、最も重要で、そして最初のステップとなるのが「見学」です。「見学って、具体的に何をするの?」「どんな服装で行けばいいの?」「たくさんありすぎて、何を確認すれば失敗しないの?」など、初めての見学には疑問や不安がつきものです。

この記事では、そんなあなたのために、就労移行支援事業所の見学の基本から、当日の具体的な流れ、服装や持ち物、そして「ここだけは押さえておきたい」チェックポイントまで、分かりやすく徹底解説します。この記事を読めば、見学のすべてがわかり、自信を持ってあなたにぴったりの事業所を探す第一歩を踏み出せます。

就労移行支援事業所の見学とは?自分に合うか確かめる第一歩

就労移行支援事業所の「見学」とは、その事業所に実際に足を運び、施設の設備や訓練の様子を自分の目で見て、スタッフと直接話をする機会のことです。ウェブサイトやパンフレットには、魅力的な言葉や写真が並んでいます。しかし、文字や写真だけでは伝わらない「事業所の本当の姿」を知るためには、見学が欠かせません。その目的はただ一つ、「その事業所が、本当に自分に合っているか」を確かめるためです。

就労移行支援は、原則として最長2年間という貴重な時間を使って、就職という大きな目標に向かって進む場所。この大切な時間を無駄にしないためにも、自分に合わない場所を選んでしまう「ミスマッチ」は絶対に避けたいところです。見学は、そのミスマッチを防ぐための最も効果的で重要な活動です。ほとんどの事業所では、見学は無料で、いつでも歓迎してくれます。いくつかの事業所を見学して比較検討することで、心から納得できる「自分の居場所」を見つけましょう。

就労移行支援事業所の見学の流れ

「見学当日って、どんなことをするんだろう?」と、具体的な流れが分からず不安に思う方もいるかもしれません。ここでは、予約から見学終了までの一般的な流れを4つのステップに分けてご紹介します。全体の所要時間は、1時間から1時間半程度が目安です。

ステップ1:電話やWebサイトで見学を予約する

まずは、気になる事業所に連絡を取り、見学の日時を予約することから始まります。予約方法は、電話か事業所の公式Webサイトにある問い合わせフォームが一般的です。

電話で予約する場合:
「ウェブサイトを見てお電話しました。事業所の見学を希望しているのですが」と伝えれば、担当者につないでくれます。その場で日程を調整できることが多いのがメリットです。

 

Webサイトで予約する場合:
問い合わせフォームに氏名、連絡先、見学希望の旨、希望日時などを入力して送信します。後日、担当者から連絡が来て、日程を確定します。24時間いつでも申し込めるのがメリットです。

 

予約時には、氏名、連絡先、見学希望の旨と希望日時(いくつか候補を挙げておくと良いでしょう)を伝えましょう。差し支えなければ、ご自身の障害種別や簡単な状況を伝えておくと、当日の話がスムーズに進みます。

ステップ2:見学当日の受付と事業所の説明

予約した日時に事業所を訪れます。5分前くらいに到着すると良いでしょう。受付や近くのスタッフに「本日〇時から見学の予約をしました〇〇です」と伝えます。その後、応接スペースなどに案内され、まずはスタッフから事業所の概要について説明を受けます。パンフレットなどを見ながら、事業所の運営理念や方針、提供しているプログラムの全体像、一日のスケジュール、就職実績などについて説明してくれるのが一般的です。

ステップ3:事業所内の設備や訓練の様子を見学する

一通りの説明が終わったら、スタッフの案内で事業所内を実際に見て回ります。ここが、見学のハイライトです。自分の目で見て、肌で感じることで、多くの情報を得ることができます。

見学で見る場所の例:

訓練スペース:
利用者が実際にプログラムを受けている場所です。どんな雰囲気で訓練が行われているか、集中できる環境かなどを確認します。

 

PC環境:
パソコンの台数やスペック、使用できるソフトの種類などを見ます。

 

休憩室・談話スペース:
利用者がリラックスして過ごせる場所か、どんな雰囲気かを確認します。

 

その他設備:
バリアフリートイレや掲示板など、隅々まで見てみましょう。

 

特に、実際に訓練を受けている利用者の方々の様子や、スタッフがどのように関わっているかは、事業所の質を知る上で非常に重要なポイントです。

ステップ4:スタッフとの個別面談で質問や相談をする

施設内をすべて見学し終えたら、再び面談室に戻り、質疑応答の時間が設けられます。これは、あなたの疑問や不安を解消するための最も大切な時間です。事業所の説明や見学を通じて疑問に思ったこと、ご自身の障害の状況や必要な配慮についての相談、就職に関する希望や不安など、どんな些細なことでも構いません。事前に質問したいことをリストアップしておくと、聞き忘れがなく安心です。

見学時の服装と持ち物

服装は普段着で問題ないが「清潔感」を意識

結論から言うと、見学の際の服装は基本的に普段着で問題ありません。スーツを着ていく必要は全くありませんので、リラックスできる格好で臨みましょう。ただし、就職を目指すための場所であるため、最低限の「清潔感」は心がけましょう。よれよれのTシャツや破れたジーンズ、派手すぎる服装や露出の多い服装などは避け、シンプルで小ぎれいな印象を与える服装が無難です。迷った場合は、「オフィスカジュアル」を少し意識すると良いでしょう。

あると便利な持ち物リスト

必須の持ち物:

 

  • 筆記用具(ボールペン、メモ帳)
  • 事前に考えた質問リスト

あると便利な持ち物:

    • A4サイズのクリアファイルやバッグ
    • スケジュール帳やスマートフォンのカレンダー
    • 障害者手帳
    • (いる場合)常備薬

 

家族や支援者の同伴も可能

「一人で行くのは少し不安…」という方は、ご家族や、相談支援専門員、病院のソーシャルワーカーといった支援者の方に同伴してもらうことも可能です。第三者の客観的な視点から事業所を見てもらうことで、自分では気づかなかった点に気づけたり、後から相談して多角的に判断できたりする大きなメリットがあります。希望する場合は、予約の際に一言伝えておきましょう。

見学で確認すべき4つのチェックポイントと質問リスト

せっかく見学に行くなら、ただ漠然と眺めているだけではもったいないです。ここでは、あなたに合った事業所かどうかを見極めるために、特に確認してほしい4つのチェックポイントと、具体的な質問リストをご紹介します。

ポイント1:事業所の雰囲気や通いやすさ

データでは測れない「感覚的」な部分ですが、長く通い続ける上では非常に重要です。

    • 利用者の様子: 表情は明るいか? 訓練に集中できているか?
    • スタッフの様子: 親しみやすいか? 利用者への接し方は丁寧か?
    • 環境: 清潔で整理整頓されているか? 自分にとって心地よい空間か?
    • 通いやすさ: 自宅からの通勤ルートは負担にならないか? 実際に毎日通うことを想像してみましょう。

 

ポイント2:プログラム内容が自分に合っているか

あなたの「できるようになりたいこと」「就きたい仕事」と、事業所の提供するプログラムが合致しているかを確認しましょう。

    • プログラムの種類: PCスキル、ビジネスマナー、コミュニケーション訓練など、基本的なプログラムは揃っているか?
    • 専門性・特色: 他の事業所にはない独自のプログラムはあるか?(例:デザイン、プログラミングなど)
    • 柔軟性: カリキュラムは固定か、ある程度自分の希望に合わせてカスタマイズできるのか?

 

ポイント3:就職実績やサポート体制

就労移行支援の最終目標は「就職し、長く働き続けること」です。そのための実績とサポート体制は必ず確認しましょう。

    • 就職実績: これまでに何人くらい就職しているか? どのような業種・職種の企業に就職している人が多いか?
    • 就職後の定着率: 就職した人が、半年後、1年後にどのくらいの割合で働き続けているか?(定着率の高さは、サポートの質を示す重要な指標です)
    • 就活サポート: 企業インターン(実習)の機会はあるか? 応募書類の添削や面接練習は、どのくらい丁寧に行ってくれるか?
    • 定着支援: 就職後に、どのようなサポートをしてくれるのか?(定期的な面談、職場訪問など)

 

ポイント4:スタッフとの相性

どんなに設備やプログラムが良くても、それをサポートしてくれるスタッフとの相性が悪ければ、通い続けるのは困難です。「この人になら安心して相談できそう」と思えるスタッフがいるかどうかは、非常に大切なポイントです。スタッフの経歴や専門資格(社会福祉士、精神保健福祉士など)も参考にしましょう。

これだけは聞きたい!見学時の質問リスト

プログラムについて:
    • 「1日の具体的なスケジュールを教えてください」
    • 「PC訓練では、どのようなソフトがどのレベルまで学べますか?」

 

就職活動のサポートについて:
    • 「企業実習はどのような流れで行いますか?実習先はどのように探しますか?」
    • 「就職後の定着支援について、具体的なサポート内容を教えてください」

 

事業所の利用について:
    • 「体調不良で休む場合、どのような手続きが必要ですか?」
    • 「利用者同士でトラブルがあった場合、どのように対応していますか?」

 

見学後は体験利用でさらに理解を深めよう

見学を終えて、「この事業所、良いかもしれない」と感じたら、次のステップとして「体験利用」に進むことを強くお勧めします。見学が「外から事業所を眺める」ものだとすれば、体験利用は 「中に入って、実際の利用者としてプログラムを試してみる」ものです。実際に訓練に参加することで、見学だけでは分からなかった、より深いレベルでの相性を確認することができます。

自分に合う事業所探しのために まずは見学から|就労継続支援B型事業所オリーブのご案内

就労移行支援事業所の見学は、あなたの「働きたい」を叶えるための大切な第一歩です。そして、自分に合った支援の形を見つけるためには、就労移行支援だけでなく、視野を広く持つことも重要です。

もしかしたら、「いきなり就職を目指すのは、まだ少し不安…」「まずは、働くこと自体に慣れる時間が必要かもしれない」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。そのような方は、就労継続支援B型事業所オリーブの見学も検討してみませんか?

オリーブは、ご自身の体調やペースに合わせて、週1日や短時間からでも無理なく働くことができる場所です。軽作業などを通じて、まずは生活リズムを整え、働くことの楽しさや自信を取り戻すことから始めることができます。

あなたの状況に合わせた支援の形があります。その選択肢の一つとして、ぜひ一度、オリーブの和やかな雰囲気を見に来てください。見学は随時、大歓迎です。お気軽にお問い合わせください。

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